陝西省西安市にある秦始皇帝陵博物院の文化財保護部には、彩色陶俑修復室と呼ばれる部屋がある。
兵馬俑や関連用品が並べられている部屋の床には、兵馬俑の破片の山がスタッフによる大まかな仕分け作業の後、人体の構造に基づき、人の形に並べられている。
その横にある作業場所では、修復スタッフが細い竹串や手術用メス、小さなブラシといった様々な道具を使って、彩色された兵馬俑のかけらの修復作業を行っていた。
同院の文化財修復専門家の蘭徳省さんの説明によると、彩色された兵馬俑はどれも出土すると、すぐにX線で傷の有無を調べ、超音波で検査測定を行い、3D画像を集めるなどの過程をたどり、それが終わると現状の記録、整理、補強、つなぎ合わせ、補完を行い、さらに製図、保護修復プラン作成、観察などのステップを経て、最終的に考古・収蔵品管理部門に引き渡されて、「身元証明番号」を持った彩色兵馬俑になる。
考古学的研究によると、兵馬俑の衣類・装身具には鮮やかな赤色、ペールグリーン、紫色、青色、暗い赤色など10数色が使われていた。
2000年以上も地下に埋もれていたため、火災や浸水などの影響を受け、彩色層は非常に脆くなっている。
出土すると湿度と温度が変化して、表面の水分が急速に失われ、たちまち顔料が反り返ってはがれ落ちてしまう。
微生物や可溶性塩なども、兵馬俑の退色を招く重要な要因だという。
現在、秦始皇兵馬俑一号坑の第3回考古学的発掘作業は終了し、新たな過程の修復作業が続けられ、数年間に、蘭氏と彼の率いる修復チームが修復した兵馬俑は140点を超えた。

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