黒竜江省洪河国家級自然保護区が今月14日に発表した「コウノトリ(2021年)科学考察研究報告」によると、「中国のコウノトリの里」である同保護区は、28年間に、人工巣塔を289ヶ所設置し、コウノトリ1752羽が繁殖している。
国際自然保護連合(IUCN)によって絶滅危惧種に指定されているコウノトリの個体数が大幅に増加している。
コウノトリは、中国で一級保護動物に指定されており、5年前、世界の野生のコウノトリの個体数は、約3000羽にとどまっていた。
世界の主なコウノトリの繁殖エリアは2ヶ所あり、黒竜江流域の三江平原とロシア極東地域である。
黒竜江省洪河国家級自然保護区は、三江平原の中心に位置する奥地にあり、コウノトリなど絶滅の恐れがある鳥類の重要な繁殖・生息地となっている。
調査研究者は、今年6月24日から7月12日にかけて、水陸両用車やドローン、GPS、カメラなどを活用して、コウノトリの繁殖状況を調査した結果、81組のコウノトリが繁殖したことが分かった(うち71組は人工巣塔で繁殖)。
中国のコウノトリの専門家・朱宝光氏は、「コウノトリは、体が大きく、成鳥の場合、全長約1メートルになる。
繁殖のために巣を作る場所を探すのに苦労する」と説明する。
コウノトリの保護を進めるために、同保護区は、1993年から人工巣塔の設置を始め、28年の間に累計289ヶ所の人工巣塔を設置してきた。
コウノトリは、毎年3月になると繁殖を始め、1つの巣で3~5羽のヒナが生まれる。
近年、人工巣塔で生まれたヒナは1752羽で、保護区に一定期間生息していたコウノトリの数は3534羽に達する。
朱氏は、「ヒナは巣立った後、保護区に37~52日間留まり、その後、中国とロシアの国境を流れる黒竜江(アムール川)や烏蘇里江(ウスリー川)などの流域へと移動する。
幼鳥の約30%が餌を求めてロシア国内へと渡り、その後また南へと移動する」と説明している。

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