若爾盖(ゾルゲ)大草原の河曲馬は、「草原のダンサー」と呼ばれており、がっしりとした体形とスタミナに優れていることで知られている。
特に、冬になると非常に寒い高原の環境で暮らす蔵族(チベット族)の人々にとっては、生活をサポートしてくれる大切なパートナーでもある。
四川省阿?(アバ)・蔵(チベット)族羌(チャン)族自治州若爾蓋県は、長江と黄河の上流に位置し、唐克鎮は河曲馬の名産地となっている。
唐克鎮?爾瑪村の牧場では203頭の河曲馬が飼育され、寒くなる今の季節、妊娠中や子馬には、防寒対策として馬着が着せられる。
地元の村民は取材に対して、「唐克鎮の牧畜民は、この貴重な馬をメス馬ずっと大切にしてきた。
そして、自分と寄り添い合う河曲馬1頭1頭に名前を付けている」としている。
蔵族の万瑪王青さん(25)は、競馬の騎手で競馬に参加する時は、「河曲馬が一番」といい、その理由について、「河曲馬は寒さに強く、力も強い。
数日間何も食べなかったとしても、動けるほどスタミナに優れているから」と説明する。
「最近は毎日、馬の群れの中から競馬に適した馬を探し、自分も体重をしっかりとコントロール、来年春の競馬の準備をしており、適した馬が見つかったら、すぐに調教を始める」と話した。
万瑪王青さんの父親・東周さんは、「河曲馬は、鼻が利き、前方の危険を鼻で察知できるほか、沼地を渡る時には、どこに深みがあって通ることができないか、どこは通ることができるかまでも、匂いから判断することができるほど」と紹介している。
こうした点も高原の牧畜民と河曲馬が信頼し合い、親密なパートナーとなる理由の一つだ。
東周さんによると、「以前、純血の河曲馬の数がどんどん減った時期があった。
若い牧畜民は、バイクや自動車を好み、馬の需要が少しずつ低下したためだ」とした。
河曲馬を保護するために、「2017年、若爾蓋県唐克一湾種馬繁殖農民専業合作社を立ち上げて、河曲馬の飼育、改良、調教、原種の保護などに取り組むようになった。
今では、若爾蓋草原の純血の河曲馬の数は目に見えて増えた」と説明する。
蔵族の人々は河曲馬を大切にしており、一方の河曲馬も蔵族の人々の増収という面で重要な役割を果たしている。
多くの村民は西蔵料理レストランや民宿を経営し、収入を得るようになった。
また、乗馬体験は観光客に人気のアクティビティの一つになっている。
東周さんによると、「一度の旅行シーズンで、馬一頭当たり、一万元(一元は約20.3円)以上稼ぐことができる」という。

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