国道G219号線の出発点である新疆維吾爾自治区の喀納斯から南に向け出発すると、途中に25の民族が暮らす辺境の町、塔城市の「疆趣食品坊」という食品工場で生産される「塔城チーズパン」が今、SNSで人気を集めている。
疆趣食品坊には現在、漢族、回族、維吾爾族、哈薩克族、塔塔爾族、満族、達斡爾族、蒙古族、俄羅斯族の従業員がいる。
彼らは分業で協力し、慣れた手付きでパンを4つに切り分け、さらに横に2回切る。
切ったパンにチーズを塗り、レーズン、クランベリー、クルミなどをあしらって、最後に粉ミルクを振りかければ、「塔城チーズパン」の出来上がり。
「塔城チーズパン」は箱詰めされ、トラックで各店舗に運ばれ、中にはコールドチェーン物流で全国各地に運ばれるものもある。
同自治区を離れて他地域で長年働いていた王会鵬さん夫妻は2016年、塔城市に戻って両親と一緒に菓子店を開くことを決めた。
この90年代生まれの夫婦の努力により、小さな菓子店は現在のような食品工場にまで成長し、生産されるお菓子は人々から好評を博している。
2017年には、チーズを塗ったパンを開発し、「チーズパン」と名付け、今、「塔城チーズパン」と呼ばれ、人気を集めているこのパンである。
塔額盆地の北部に位置する塔城市は土地が肥沃で、降水量が多く、日照時間も十分にある。
生産される質の高い小麦粉、牛乳、蜂蜜、牛肉、羊肉などの食材が塔城グルメを育んできた。
塔城市では各民族が長きにわたって共に暮らし、交流していることから、食文化が相互に影響し合い、融け合って、この土地ならではの独自の特色が生まれた。
塔城の人々の食への熱意もあって、複数の民族の食文化が融合した「塔城チーズパン」というご当地グルメが誕生した。

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